アニワル「みんな辛い」




辛く苦しい時に、勇気を出して声を上げたのに…
「みんな辛いから我慢しろ」と言われて、無理矢理に押さえつけられる時があります。

例えば…
学校の教室にエアコンの設置するかしないかの議論があった時…
「昔の自分達は我慢したんだから、今の学生も我慢しろ」という反対の声があったそうです。

言いたい事は分かる気もしますが…
昔と今では気温などの環境なども変わっていますし、そうでなくてもその理論では無理があります。
ここでは、工事費用や電気代等の問題はここでは置いておいて…。
「勉強する事」を目的とするならば、少しでも快適な環境の方が、もちろん良いです。
「快適すぎると怠けてしまう」という声もありそうですが…
それで怠ける学生は、普段も怠けていそうな気もします。
個人的な考えですが…。
「環境が変わっても…やる者はやるし、やらない者はやらない」という感じでしょうか。

ただ…
その“やる者”でさえ、猛暑の中では、暑さに耐える事で頭がいっぱいになって、授業に集中できない可能性が出てきます。
そうなると、「エアコンの設置しない場合は、誰が得をするのかな?」と思ってしまいます。

もしかしたら…
「昔の自分達は我慢したんだから、今の学生も我慢しろ」と反対する方は、
「苦労した自分達より“得”をしている事が許せない」という嫉妬があったりするのかなとも思いました。
まあ…
それを言ったらキリがないですが…。
そうした先人と同じ境遇で過ごさないといけないのなら…
極端な話、原始人を見習って生きる必要がでてきませんか?(笑)
電気、ガス、水道の無い生活…。
今考えると、軽く地獄ですね…。

それは冗談ですが…
でも、昔からそうした不満や不便を改善するように、より良く社会は成長してきているので…
こうした「みんな辛いから我慢しろ」という理論では、成長もしないし誰も得をしないと、ぼくは思います。
この謎の理論が蔓延していくと、社会全体が貧しくなっていく気がするので…
その注意喚起の意味も込めて、このお話を描きました。