アニワル『吹き替え』



ぼくは映画を観るのが好きなのですが…
邦画より洋画を観る数の方が圧倒的に多く、しかも“吹き替えで観る派”なので…
前々から、「話題性でキャスティングされたタレントさんの下手な吹き替え」に不満を感じていましたし…
SNSでも同じような不満を耳にする事が多かったので、今回のお話を描く事にしました。

このお話をSNSで投稿した結果…
想像以上に多くの方々から肯定的なコメントをいただけて嬉しかったのですが…
正直、驚きもしました。
というのも…
あの漫画の内容だと、賛否両論になるかもと不安があったからです。


ぼくが、あの漫画を描いた目的として、以下の理由があります。

・「話題性だけのキャスティングで、役に合わなかったり下手な吹き替えは嫌だ!」
…という不満を漫画で解消する“ストレス発散”

・「吹き替えは作品の良し悪しに影響する重要な事なので、“話題性”だけでなく“実力“に見合った方を選んで欲しい!」
…という事を漫画で伝える“願い”

・「アメリカでは、最低映画を決める『ゴールデンラズベリー賞があるので、最低吹き替え賞を作れば面白いかも」
…という「さらし者にして辱めてやる」という悪意ではなく、ユーモアに変える“ブラックジョーク”

・「最低吹き替え賞を作れば…
不名誉な賞を取りたくないと、吹き替えに挑戦するタレントさんが燃えて、必死に技術を磨いてクオリティが上がったり…
関係者の方もキャスティングする時に、“話題性”だけでなく、“実力”も兼ね備えた方を選ぶかもしれない」
…という良い方向に改善する為の“提案”

…等々、色々な想いを込めて描いたのですが…
漫画の構成上、そこまで詳しく伝える事ができず言葉足らずでしたので、誤解をされるかもと思っていたのです。

ですが…
多くの方々に、その想いを汲み取っていただけたり、共感していただけて素直に嬉しかったですし、描いて良かったと思えました。
やはり、みなさんも同じような“不満”を感じていたのだと、あらためて実感もしました。

ただ…
ぼくの不安通り…
上手く伝わらず、誤解を与えてしまう方もいましたら、そこは申し訳なく思います。


最後に、補足としてですが…
ぼくは、頭ごなしに「タレントさんが全て嫌」という訳ではなくて…
あくまで「下手なのが嫌」という事です。
プロの声優さんを差し置いて演じるわけですし、作品の良し悪しに影響する重要な事なので…
「“話題性”だけでなく“実力”に見合った方を選んで欲しい」という、一人の映画好きとしての願いです!